2025.12.9
倉庫作業を支えるフォークリフト
倉庫を支える縁の下の力持ち ― フォークリフトの世界
私たちが普段なにげなく手にする食品や雑貨、家電など、ほとんどの製品は、どこかの倉庫で保管され、運ばれています。その現場で大きな役割を担っているのが「フォークリフト」です。フォークリフトと聞くと、「重い荷物を持ち上げる車」というイメージが浮かびますが、実は種類も多く、アタッチメント(先端につける道具)を変えることで、さまざまな作業に対応できる奥深い機械です。
中部日本倉庫(株)で利用しているリフトを写真付きでご紹介します。
■ フォークリフトの基本構造と特徴
フォークリフトの大きな特徴は、車体の前についている2本の「フォーク」と呼ばれる金属の爪です。このフォークを荷物が積まれたパレットに差し込み、油圧の力で持ち上げたり、傾けたりして運びます。
また、後ろのタイヤで曲がる「後輪操舵(こうりんそうだ)」になっているため、狭い場所でも小回りがききます。倉庫の通路は意外とせまいので、この特徴はとても重要です。
■ エンジン式とバッテリー式
フォークリフトの動力の違いによる特徴。
① エンジン式フォークリフト
ガソリン、ディーゼル、LPG(液化ガス)などで動きます。パワーが強く、屋外の作業や重い荷物の運搬に向いています。建設現場や資材置き場でよく見かけるタイプです。
② バッテリー式フォークリフト(電動フォーク)
バッテリーで動くため排ガスが出ず、静かでクリーンです。食品倉庫や工場内など、屋内での作業に適しています。最近は環境配慮の流れもあり、電動フォークのシェアが増えています。
■ リーチ式とカウンター式
フォークリフトは運転席の位置や構造でも種類が変わります。
カウンター式フォークリフト
一般的な「乗り込むタイプ」で、車のように座って運転します。後ろに重り(カウンターウエイト)が入っていて、重い荷物を持ち上げても倒れにくい構造になっています。


リーチ式フォークリフト
立って運転することが多く、前のマスト(支柱)が伸び縮みするのが特徴です。狭い倉庫でも操作しやすく、高い棚に荷物をしまうのに向いています。


■ アタッチメントの種類 ― フォークだけじゃない!
フォークリフトはアタッチメントを付け替えることで、より専門的な作業が可能になります。一般的なフォーク以外のものを紹介します。
① クランプ
・ロールクランプ
紙のロールや丸い製品を挟んで運ぶのに適した丸みのあるアタッチメントで、フォークでは安定しない丸い荷物もしっかり保持できます。紙やフィルムの荷扱いで活躍します。
・ベールクランプ
古紙、綿、ウレタン、繊維などを圧縮した“ベール”を挟んで運ぶのに適した平らなアタッチメントです。
② プッシュプル(Push-Pull)
パレットの代わりに「スリップシート」と呼ばれる薄いシート状のパレットを使って荷物を扱うアタッチメントです。フォークを差し込むのではなく、荷物を引き寄せたり押し出したりして運びます。
パレットが不要になるため、コストを抑えたり、海外輸出での検疫の手間を省いたりできるメリットがあります。
③ 回転フォーク(ロータリーフォーク)
クランプで荷物を挟みアタッチメント全体が回転し、荷物をひっくり返すことができるタイプ。荷物の上下を反対にしたい時に使用されます。

④ ピッカー(作業台・人員昇降用アタッチメント)
フォークに取り付けて作業者を安全に高所へ運ぶための専用バスケット型アタッチメントです。手すりや落下防止機構が備わっており、棚卸しや点検作業を効率よく行えるのが特徴です。

フォークリフトはあまり目立つ存在ではありませんが、私たちの生活用品等が手元に届くまでの物流を支えています。リフトを使うことにより、荷物の扱いが楽になると共に、作業スピードも格段に上がります。倉庫業者にとっては当たり前の世界ではありますが、大きさ、種類、アタッチメントも含め、驚くような世界です。
2025/12/18